ボクと阿部商会、Abe Motors | ABE MOTORS group

高橋二朗(タカハシ ジロウ)

モータースポーツジャーナリスト。
GIRO Co., Ltd.代表 日本モータースポーツ記者会会長 NPO法人日本モータースポーツ推進機構理事。
国内外のモータースポーツイベントを取材、各誌に寄稿、発表。1983年よりルマン24時間レースを取材。
1989年にインディ500マイルレースで東洋人初のピットリポーターとして現地から衛生中継。
BS放送 J SPORTSのSUPER GT、SUPER FORMULA他シリーズのピットリポーター、解説。
SUPER GTトークバラエティ番組【GTV】のメインMC。

ボクと阿部商会、Abe Motors

エッセイを担当させていただくことになりました高橋二朗です。
モータースポーツの記者をしています。
令和2年(2020年)の年末にボクにとっての7台目のBMWがやってくることになり、それがEV=i3。ご提案をいただき、エッセイを書かせていただくことになりました。宜しくお願い申し上げます。ボクにとって初めてづくしのEVライフとともに阿部商会さんとのエピソードを徒然に書いてみたいと思っています。

さて、ボクと阿部商会さんとのお付き合いは、かれこれ35年になります。創業者の阿部文治社長時代に遡ります。日本の高度経済成長期を経てバブル経済に差し掛かっていた頃です。先駆者として海外から自動車関連用品の輸入販売をされていた同社には、取材その他でお世話になっていました。創業から現在に至る同社の社史を書くだけでとてもユニークな、そして興味深い読み物になると思います。この小欄ではいくつかをかい摘んで書かせていただきますが、今回は阿部商会グループのAbe Motors=Abe BMWとのお付き合いから。

ボクのBMW生活は、実は、Abe BMWから始まっていません。自宅近くにあった別のディーラーさんが当時乗っていたアルファロメオ156セレスピードをかなり良い値段で下取ってくれるというので320i(E46)に乗り換えたのです。そして、ある日Abe BMWの麻布支店のビル階上に入っていた阿部商会さんがイタリアから輸入していたピレリタイヤの日本法人に用事があり、路上にクルマを数分停めて戻ると、車の前にビシッとスーツを決めた紳士が立っていた、いや仁王立ちと表現するのが正しかった。その紳士は、国内屈指の販売実績を誇るAbe BMWセールスマネージャー、Fさんだったのです。

「高橋さん、水臭いではないですか。このE46、うちから買っていただいたクルマではないじゃないですか。ああ、水臭い。知らない仲ではないのですから」
「はい、まぁ」
「さあ、ショールームにどうぞ」
「はいっ?と、いうことは?」
「さあ、どうぞ」
「でもFさん。これ買ったばっかりだし」
「高橋さん。私どもAbe BMWが高橋さんに損させるわけがないじゃないですか。さあ!」
ショールームのテーブルの上には、購入計画、見積書がすでに用意してあって「ここにサインしていただき、捺印は後日で結構ですから」

電光石火、鮮やかなFさんのセールス=【技】によって以来Abe Motors=Abe BMWのお世話になっています。E90まで直6エンジン。CAR GRAPHIC誌の表現を使わせていただくと<シルキーな>フィールのエンジンが好きでした。それが無くなるというので最後のE90を乗り潰すまで走らせるぞと思っていたら、Fセールスマネージャーの次にお世話いただいている愛弟子のセールス、KさんがM 135iを持ってきてくれて「いま。直6ではこのクルマになってしまいます」と。しかし、このクルマを毎日乗るというのは、オテンバのじゃじゃ馬ならしを毎日しなくてはならないと思いお断りし、3シリーズのアクティブハイブリッドも試乗させていただいたのですが車重が重いし、かなりお値段が・・・。「お時間があれば、ちょっとだけでも乗っていただきたい車がありまして、試乗だけでも」とKさんがガレージから出してきたのが320d(F30)でした。直4ディーゼルターボエンジンに乗るのは初めて。麻布からレインボーブリッジを渡り、お台場、ゲートブリッジを往復、再び麻布に戻ってきた時には、このクルマに乗り換えることを決めていました。4気筒エンジンの回頭性の良さとディーゼルエンジンの低速トルクと高速域でもターボによってまったく遜色ない速さが乗り換えの決め手でした。以後6年6が月で9万800キロを走破。エンジンはすこぶる快調で、ボディもシャキッとしている。そして抜群の燃費性能。20万キロまで乗り続けるぞと思っていました。

しかし、2回目のフロントブレーキディスクローター交換をしてもらい車両ピックアップに麻布のショールームに。待ち時間に最新カタログに目をやるとi3の車両価格がかなり安くなっているのに気がついたのです。

「Kさん。i3がかなり安くなっていませんか」
「はい。夏に50万円安くなりまして。ご興味がありますか?今ならBMW JAPANさんが充電器と通常設置工事の代金を負担してくれますし、EVの補助金が国と東京都から出ます。そして、320dの下取りも社長と相談しまして、頑張ります」と。
さすが、Fさんの愛弟子のKさんの【技】も素晴らしかった。数日後には、決めていました。
一念発起してEVをと考えていたわけでもなく。カーボンニュートラル時代の先駆としてという大義も全くなくEVオーナーになった、なってしまったボクであります。EV素人のEVライフはどうなるのか。自動車の運転免許を取得してから約40年、その半分以上がBMW。楽しみです。新車を手にしてこれほどワクワクするのは本当に久しぶり。さあ、どのようなことが展開してゆくやら、お付き合いいただければ幸いです。

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